カテゴリー別アーカイブ: 議員立法等


デフレ解消と超円高是正のための日銀法改正案(山本私案)を発表

日本銀行法の一部を改正する法律案要綱(案)

一 通貨及び金融の調節の目的

日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて、雇用の安定を含む国民経済の健全な発展に資することをもって、その目的とするものとすること。(第2条関係)

二 物価変動率に係る目標等を定める協定の締結等
1 日本銀行は、物価変動率に係る目標(達成すべき時期を含む。)等を定める協定を、政府との間で締結するものとすること。(第4条第2項関係)
2 1の協定に係る事項は、政策委員会の議決によるものとすること。(第15条第1項第1号関係)

3 日本銀行は、1の協定を締結したときは、速やかに、その内容を国会に報告しなければならないものとすること。(第54条第3項関係)

三 政府及び国会に対する説明責任の明確化
1 日本銀行は、二の1の目標の達成状況について、政府に対し定期的に説明をしなければならないものとすること。(第4条第3項関係)
2 政府は、日本銀行が二の1の目標を達成できなかったときは、次の各号に掲げる事項について、日本銀行に対し説明を求めることができるものとすること。
(1)目標を達成することができなかった理由
(2)目標の達成に向けた方針
(3)(2)の方針と政府の経済政策の基本方針との整合性
(4)目標を達成するために必要な期間(第4条第4項関係)
3 日本銀行は、政府に対して1又は2の説明をしたときには、国会に対しても同様の説明をしなければならないものとすること。(第54条第4項関係)


後期高齢者制度の創設

医療費の増大は制度創設以前よりニュースなどでも度々とりあげられ、医療保険制度の改革は喫緊の課題でした。膨張する負担に健康保険組合も悲鳴をあげ、不払い運動や解散する団体が続出し、各企業の財政にも多大な影響が出ておりました。
それまでの制度では、健康保険や国民保険などそれぞれの保険制度のなかに「後期高齢者」層が含まれており、現役世代と高齢者世代との負担関係が不明瞭で、国民皆保険制度を維持するための公費負担の投入額も分かりにくい構造になっておりました。
そこで、最も保険制度を利用している高齢者世代を現役世代と切り離すことにより公費負担の割合を必要に応じて手当てすれば、国民皆保険制度という日本が世界に誇る制度を維持することができるということで『後期高齢者(長寿)医療制度』が創設されることになったのです。
メディア等の報道では高齢者の皆さんが負担する保険料について度々取り上げていると思いますが、現役世代の負担が重く多くの健康保険組合が危機的な状況にあったという事実をご理解いただければ幸いです。
国民全員が医療のサービスを受けられる『国民皆保険制度』は我が国の誇れる共助制度です。
当然、他のご提案もいただけば検討し、より良い制度作りのため今後も議論を重ねていくことは大事だと思っております。


日本再生 政策アピール NO.1 (2011.3.17) -今こそ20兆円規模の日銀国債引受による救助・復興支援を!-

平成23年3月17日
衆議院議員 山本幸三

1

 3月11日に発生した「東北関東大震災」による被害は、地震だけでなく津波そして原発事故による放射能拡散といよいよその深刻さを増しており、また、その規模と広範さにおいて過去に例がない未曾有のもので、正に日本国家の存亡自体が問われる危機といえよう。しかも未だに多くの方が行方不明であり、また、飢えや寒さの中で救援を待つ避難民が多数テレビに映し出されており心が痛む。こうした人達に直ちに救助の手を差し伸べ、そして悲劇を乗り越え再起を期せるように復興支援を迅速に実行出来なければ国家とはいえない。事態は緊急を要する。今こそ、与野党の枠を超えて最善・最速の救助・復興支援策を講ずることが選良たる我々の責務であると考える。

2

 その策は、迅速に出来、規模も十分に確保出来、経済状況から見ても最も有効なものでなければならない。私は、それは「20兆円規模の日銀国債引き受けによる救助・復興支援」であると考える。以下は、その理由である。

(1)

 阪神淡路大震災の例から見ても支援規模が20兆円を超えるのは確実。今、「こども手当」や「高速道路無料化」を凍結したり、予備費等から捻出するという案が出ているが、これらを合わせてもせいぜい5兆円程度。しかも後述するが、財政だけでは円高を生み経済に悪影響を及ぼす。また、現下の日本経済には20兆円超のデフレギャップがあるとされており、こうしたことも勘案すると20兆円規模の「日銀国債引き受け」が必要。

(2)

 与党マニュフェストや税制の見直しは、政党間のメンツもあって簡単には合意を得られまい。そうした議論は、まず「日銀国債引き受け」で手を打った後、じっくりやればよい。

(3)

「日銀国債引き受け」は国会の議決だけで出来、極めて迅速に実行出来る。財政法は第5条で日銀の国債直接引き受けを原則として禁止している。しかし、ただし書きで、「特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」としている。今回の大震災が「特別の事由」に当たることは、自明の理だろう。あの昭和大恐慌のときに高橋是清が断行した例があるのだから、何も躊躇する理由はないはずだ。

(4)

 この「日銀国債引き受け」は、デフレで円高という現下の日本経済にとっても最適な経済政策である。デフレや円高は、貨幣ストックが少ないために生じている。しかも未だに20兆円超のデフレギャップがあるとされている。こういうときに政府が日銀の国債購入代金を援助・復興支援活動という形で使えば確実に市中の貨幣ストックを増やしていけ、デフレ・円高対策としても有効で一石二鳥である。

(5)

 (1)に関連するが、貨幣ストックが一定のところで財政政策だけを行っても、やがて金利が上がってしまう。これでは民間投資が減少する。また、これは、円高をもたらし輸出を減らすことになる。財政支出をするにしても、金利の上昇を抑えてデフレにならないように貨幣ストックを増やすという金融政策が併行しなければ効果が失われるのである。加えてデフレ下で増税するのは、可処分所得を減らし消費を減らすという経路を経てデフレを深刻化させるので避けるべきである。

3

 以上から「日銀の国債引き受け」が最善・最速の政策であると考えるが、これに対して幾つかの懸念や批判が表明されることもあるので、これらに対し簡単に反論しておきたい。

(1)

「日本国債の信認が失われ長期金利が上昇する。」との批判
→これに対しては、「国債金利が上昇するのは日本国債を買おうとする者がいなくなるからだが、日銀という買い手がいるのに上がる訳がない。当初は多少市場が混乱して国債を売る者が出てくるかもしれないが、その分も日銀が買ってやれば何の問題もない。要するに、日銀が貨幣ストックを増やしさえすれば金利は下がっていくものなのだ。」と反論出来る。

(2)

 「ハイパーインフレを起こす」との批判
→現下の日本経済のようにデフレでしかも20兆円超のデフレギャップがある場合に「20兆円規模の日銀国債引き受け」を行ったとしてもハイパーインフレになる恐れなど全くない。むしろ、CPI(消費者物価指数)2~3%の安定物価水準にもっていくにも足りないくらいだろう。それでも心配だという向きもあるだろうから、確実に安心してもらうためには日銀に「物価安定(インフレ)目標政策」を義務付ければよい。「物価安定(インフレ)目標政策」というのは、下限と上限があって元々高過ぎるインフレ率を抑えるために導入されたものだということを正確に理解すべきである。実際の月々の引き受けに当たっては、普通国債と物価連動国債の利回り差(期待インフレ率の代理変数)を見ながら調整していけば何らの問題も生じないはずである。そもそも「ハイパーインフレとは何か」をきちんと定義した人はいないし、何故どのようにしてそれが起きるのかを説明した人もいない。日銀が時々「ハイパーインフレ」の懸念を表明するが、それをコントロール出来ないなどという無能な日銀マンには即刻辞めてもらった方が国益に利するというものだ。米国FRBのバーナンキ議長などは、「自分達は、インフレ率をコントロールする能力を十分に有している。」と自信満々だ。

4

 ところで日銀は、3月14日の金融政策決定会合に於いて「リスク性資産を中心に資産買入等の基金を5兆円程度増額する」との追加金融緩和策を発表した。これを、どのように評価するかが問題となるが、私は、「日銀は、直接国債引き受けを恐れてアリバイ作りをしたに過ぎない。」と見ている。

(1)

 まず第一の問題は、「日銀が、今回の大震災が起こった後でも、わが国経済は緩やかな回復経路にあり、CPIも小幅のプラスに転じるとの判断を維持していることである。」。そのため、やるべきことは一時的な決済資金の注入であり、5兆円という微々たる追加緩和で十分というのである。

(2)

 第二の問題は、追加緩和の中身が期間の短い国庫短期証券やCP等で半分を占めていることである。ゼロ金利の時代では、短期の証券と現金との間に大きな違いはなく、これらを交換したところで経済的な意味はほとんどない。子供騙しみたいなことをやって表面を取り繕っているに過ぎないだけだ。長期国債はというと、たったの0.5兆円に過ぎず、しかも満期の短いもので済ませようとしている。

(3)

 第三かつ最大の問題は、「物価安定(インフレ)目標」というものがないために、日銀が一体何を目指しているのか全く分からないことだ。特に今回のような大震災が起こると、「物価はどのようになるのか?」、「株価はどうなるのか?」、「円相場はどうなるのか?」といったことについて人々の予想が混乱し、そのことが経済に悪影響を及ぼす。このとき日銀が「物価はCPIで2~4%を達成するように金融政策を運営します。」と宣言してそれに全力を挙げれば、人々は、日銀は思い切った金融緩和策を講じるだろう(そうでなければ、インフレ目標は達成できない。)と考え、そうなると、株価は上がってくるな、円は安くなるなと予測が立つようになるのである。しかし、今のように日銀の目標がはっきりしないと、何を基準にして行動してよいか分からなくなるのである。しかし日銀は、責任を取らされることを嫌うがあまり、決して目標をはっきり示そうとしない。大震災下では、こうした無責任な態度は大問題である。

5

 日銀は、自らは決して動かない。今必要なことは、国家の危機を救う政治決断である。いかなる観点からしても、今こそ「20兆円規模の日銀国債引き受けで救助・復興支援に乗り出すべき」ときである。与野党の垣根を越えて、選良としての責務を是非果たそうではないか。

(以上)


2010年動物愛護法改正に向け、私案を発表

動物の愛護及び管理に関する法律の改正のための政策大綱(山本私案)
~「殺処分」から「共生」へ~

 動物愛護法が昭和48年に制定されて以来、数次にわたる改正がなされ、動物の適正な取扱いについての規制が強化されてきた。しかし、悪質な業者による劣悪な環境の下での動物の飼養、売らんかなの姿勢の販売、無責任な飼主により自治体に対してなされる、あまりにも安易な犬又はねこの引取り要求に起因する年間およそ30万頭に及ぶ殺処分など、動物愛護に関する我が国の現状が改善されたとは言いがたい。
 このことは、かかる状況を改善するためには、単に規制を強化するという手法に限界があることを示していると言わざるをえない。
動物愛護法平成18年改正で規定された改正法施行5年後の見直しを行うに当たっては、動物愛護法の基本原則として定められている「動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱う」社会を実現するために、単に規制を強化するのみならず、そのような社会の実現に向けて誘導していくための仕組み作りという視点が不可欠である。
 そこで、「殺す社会」から「共に生きる社会」への転換に向けた仕組みを導入し、その仕組みを支える国民のコンセンサスを醸成するために、以下の事項に係る動物愛護法改正等の措置を講ずるものとする。
一 犬又はねこの飼養に当たっての基本原則の明記
  引き取り手の見つからない多くの犬又はねこが殺処分されていることにかんがみ、犬又はねこを飼おうとする者は、遺棄等を理由として保護されている犬又はねこの飼養もその選択肢として考慮するものとすること。

二 犬又はねこの殺処分頭数を減少させるための措置
1 犬又はねこの所有者に対し、マイクロチップその他の方法により、その所有する犬又はねこが自己の所有に係るものであることを明示する義務を課すこと。
2 犬又はねこの所有に関する情報のうち、マイクロチップを用いるものについて、適正な能力を有する法人に登録及び管理をさせるシステムを整備すること。
3 犬又はねこの円滑な譲渡を支援する体制(いわゆる「里親システム」)を整備すること。

三 犬及びねこの管理及び販売に当たって動物取扱業者が遵守すべき基準の明確化(環境省令・告示の改正)
1 犬及びねこについては、その健全な育成及び社会化を推進するため、出生後、少なくとも8週間、親、兄弟姉妹等とともに飼養又は保管しなければならないものとすること。
2 犬及びねこについては、飼養施設に備えるケージ等の広さ・空間等について可能な限り具体的な基準を設けるものとすること。
3 販売業者にあっては、販売する犬及びねこの生理、生態、習性等を考慮し、長時間にわたる、又は深夜における営業が犬及びねこの健康等に影響を生じないよう、適正な営業時間を設定するものとすること。

四 多頭飼育に起因する動物の適正な取扱いがなされていない事態における勧告・命令
 都道府県知事は、多頭飼育に起因して周辺の生活環境が損なわれている事態に加え、多頭飼育に起因する動物の適正な取扱いがなされていない事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときに、必要な勧告・措置命令を発することができるものとすること。

五 動物虐待の防止
1 動物愛護担当職員の職務に、動物虐待防止に関するものを明記すること。
2 動物愛護推進員の活動に、動物虐待防止に関するものを明記すること。
3 動物愛護担当職員と動物愛護推進員の連携を明記すること。
4 虐待罪の例示として、例えば、著しく不衛生な状態における長期間の飼養・保管という類型を追加すること。