山本幸三地方創生探訪記録@岩手、青森  (2017.6.28-29)

 

昨月、6月28日、29日は、岩手県の滝沢市、矢巾市、青森県は八戸市を訪問してまいりまし

た。一部抜粋し、本HPでご報告致します。

 

今回のトップ画は、内閣府の八戸市のサテライトオフィスへ視察した際の写真になります。

こちらのサテライトオフィスは、八戸駅に隣接しており、東京からのアクセスも良好かつ、宿泊所

も八戸駅前にあるため職住が近接しています。当然に、東京に比べ気候も過ごしやすく、豊かな自

然に溢れています。今回、派遣された職員の方とお話ししましたが、東京との連絡もウェブ会議や

メール、電話でしっかりとできているようですし、霞が関では会うことのできない、市町村の方々

と交付金事業の取組状況などについて直接意見交換行うことで、地方創生に関する新たな政策の芽

が出てくることを期待しています。

(これとともに、通勤ラッシュの無い、自然豊かな通勤・職場環境と退勤後の時間の有意義な活用な

どに、メリットを感じているようでした。)

今後、今回の八戸での試行の結果を踏まえて検証し、サテライトオフィス設置の効果を踏まえた実

現可能性及び、その展開方策のありかたを整理し、全省庁的に規模・期間の拡大を含めて、来年度

以降の具体的な取組について検討してまいります。

 

ー 滝沢市 ー

・ビックルーフ滝沢

(施設内の大ホールを見学いたしました。500席の大きなホールです。)

ビックルーフ滝沢は、平成29年度4月にオープンした、図書館、コミュニティセンターや産直・

レストラン等の3つのゾーンからなる交流拠点複合施設です。住民交流や市の魅力発信を目的とし

て建設されています。

また、今回このビックルーフ滝沢内の「たきざわキッチン」にて、若手農業生産者組織「たきざわ

グリーンワークス」の皆様より取組のお話を伺いました(↑)。レストランのほか、農産物の産直販売

施設が本年の4月にグランドオープンしています。

こちらは、新規就農者にとって課題となりがちな、農地や販路の確保、技術習得などに向けて、有

用な情報共有の場として定着支援を行っているほか、会員が生産した農産物を使用した加工品開発

に取り組むなど幅広い活動を行っています。また、昨年の第55回全国青年農業者会議の優秀農業

青年クラブの部では、「たきざわグリーンワークス」は、なんと最高賞の農林水産大臣賞を受賞さ

れています。

(産地直送の農産物が並べられています。HPより引用。)

就農三年目を迎える、スイカ農家の三上さんのお話によれば、若手を経済的に支援する国の「農業

次世代人材投資資金」により、早めに事業を拡大できるほか、一部事業を委託して自身が営業活動

に動くこともき、就農しやすい環境があるといいます。土地やノウハウを共有し、「人の貸し借

り」など人手面で支えあいながら、生産拡大につなげています。今後は、産直施設などを活用しな

がら同世代の定着や就農を後押ししていきたいと仰っていました。是非、効率化を進めながら法人

化し、週休二日や安定的に稼げる農業を実現し、若者が選び、働きやすい環境をつくっていただき

たいと思います。

(柳村・滝沢市町とグリーンワークスの皆様と。)

 

 

ー 矢巾市 ー

・いわて林業アカデミー

(アカデミー研修生の皆さんにお集まりいただき、少しだけお話をさせていただきました。)

いわて林業アカデミーは、林業に関する試験研究や技術研修等を実施する岩手県林業技術センター

が運営しており、林業経営の中核となる人材を養成するため、地方創生推進交付金を活用して平成

29年度から開講されています。高卒から概ね30才までの若者が、1年間給付金制度によって給

料をもらいながら、林業に従事するにあたって必要となる資格の取得、林業機械の操作の練習等を

行い、知識、技術を体系的に習得しています。現在研修生は15名おり、多くは東北地方出身の

方々でした。農業・林業の分野で若い人が取り組もうと意欲をもたれているのは、とても心強いで

すし、今後、岩手県には若者が地域に定着するような支援にもぜひ取り組んでいただきたいと思い

ます。

 

 

ー 盛岡市 ー

・南部鉄器 岩鋳

(ご地元の高橋ひなこ代議士と岩清水代表取締役社長に施設内をご案内いただきます)

南部鉄器 岩鋳は、明治35年創業の南部鉄器工房です。創業当時は、盛岡市内で200軒ほどの

工房があったそうですが、現在はこちらをいれて14軒になってしまっているようです。

そうした中で、岩鋳では、伝統の手造りを維持しながらも1960年代から機械化を進め、合理

化・自動化できる部分は機械を使うことによって、年間約100万点にのぼる鉄器を生産していま

す。南部鉄器では最大規模の生産量を誇ります。

 

 

観光客が製造工程を見学できるようにすることで、観光コースに組み込まれ、多くの観光客を集め

ています(↑)。このほか、3年かけて南部鉄器への着色法を開発し、カラフルな鉄器を生産していま

す(↓)。やはり、最初は伝統をないがしろにするものなどと反対意見が多かったそうですが、2代前

の社長が60年以上前から、鉄瓶だけでは南部鉄器が危ないと新製品開発を進めたように、将来を

見据えた「改革の信念」が文化としてこちらには残っているそうです。当時は、「仕事がなくなっ

たら伝統も何もないし、職人も守れない。鉄器を広く知って貰う事が必要だ」といって、機械化を

進め、すき焼き鍋や企業向けの記念品として灰皿などを開発していったといいます。

そうした文化の中で生まれた、カラフルな鉄器は、現副社長の岩清水氏が、20年前のヨーロッパ

出張の際に、パリの紅茶専門店から、「カラフルな急須を作って欲しい」との依頼があり、3年か

けて着色法を開発し生まれたそうです。(安全性を担保するために、食品用顔料を使用とのこと)

当初は、置物としての購入が多かったようですが、海外のパーティー文化にも馴染み生活の中で使

用されているようです。それらは、ヨーロッパで一躍人気となり、現在はアメリカ、アジアなどに

も輸出しており、海外では国内よりも価格が2.5倍は高くなるようで、年間の売上は10億円に

もなるそうです。(国内:海外の内訳は1:1と、驚くべき比率です。また、手造りのものは、なん

と4ヶ月待ちの状態だそうです。)

このように変革を恐れず、 思い切って海外にでていったからこそ現在の岩鋳さんの姿があると言い

ます。ただ、どんなに売れようとも、既存の作り方は変えず、海外でつくることもしないなど、伝

統文化の質を守って行く事は一貫して変えることはせず、その中で、伝統を守りながらも革新を続

けているからこそ、職人の新しい成り手も多く、若い人も入社してくると伺いました。これから

も、「自助の精神」のもと、伝統を受け継ぎながら、海外市場を攻めていくなど積極的に改革に挑

戦していっていただきたいと思います。

 

 

ー 八戸市 ー

・みろく横丁

みろく横丁(上写真、HPより引用)は、平成14年の東北新幹線八戸延伸開業に合わせて、おもて

なしの目玉としてオープンした、全26店舗からなる屋台村です。地元食材を用いた料理等を提供

し、八戸の郷土料理のPRを図るとともに、出店期間を「3年間」に限定とすることで、若手起業

家の育成を目指しています。(今も出店待機組がいるとのこと)この3年間に顧客を獲得し、ノウハ

ウを習得し、お客の嗜好をつかみ、資金を貯めて、こちらを「卒業」後は、市内の空き店舗に移っ

て独立し、商売を大きくしてもらうというのがこの屋台の目標となっています。これには、空き店

舗対策にもなり、ひいては中心商店街の活性化にもつながるメリットも見えます。また、各屋台は

すべてリサイクル資材を活用するなど、環境配慮にも重点的に取り組まれています。こちらは、有

限会社北のグルメ都市が運営しており、代表取締役社長である中居氏が横丁のトータルプロデュー

サーとなっています。

(視察終了後、晩御飯はみろく横丁でいただきましたが、平日にも関わらず多くの観光客がこちらに訪れておりました。)

 

以上。