平成29年3月03日 参議院予算委員会

平成29年3月03日 参議院予算委員会

○風間直樹君 ありがとうございました。
このうち、新エネルギー・産業技術総合開発研究機構、これ合計十回、検査院報告で取り上げられているんですね。一番右、そこに検査院のOBがいつ、何人再就職しているかを計算すると、合計二十人行っていらっしゃいます。
河戸院長に伺いますが、検査院OBは内閣による再就職あっせんを受けていませんよね。

○会計検査院長(河戸光彦君) 受けておりません。

(略)

○検査官(森田祐司君) 内閣から独立した地位に値する会計検査を行い、その結果を内閣と国会、そして国民の皆さんにきちっと報告をしてまいりたいというふうに、これまでと同様、気を引き締めまして重責を全うしたいというふうに思っております。

○風間直樹君 一月二十五日の代表質問でこの件触れました。それ以降、様々な内部情報が寄せられております。それに基づいて今日は質疑をしております。私はこれからもずっとこの問題やってまいります。
さて、山本大臣にお尋ねしますが、この人事院あるいは国家公務員倫理審査会、さらに会計検査院、これらの機関は今回の調査対象なんでしょうか。

○国務大臣(山本幸三君) 調査対象でございます。

○風間直樹君 根拠法といいますか、どういった法律を根拠にされて調査を依頼されたんでしょうか。

○国務大臣(山本幸三君) 国家公務員法で国家公務員の、正確なちょっと言葉は今はありませんけれども、内部統制そして人事管理と、そういう規定に基づいてやる調査であります。

○風間直樹君 現在のところ、何か返答は来ていますか、それらの組織から返答は来ていますか、調査結果。

○国務大臣(山本幸三君) 今鋭意調査中でありまして、その調査段階でありますので、詳しいことは結果が出てから申し上げたいと思います。

○風間直樹君 次に、再就職等監視委員会にお尋ねします。
在籍者のうち、これまで退職し、さらに再就職した方はいらっしゃいますか。

○政府参考人(塚田治君) お答えいたします。
私ども再就職等監視委員会事務局が平成二十年十二月三十一日に設置されてから本日時点に至るまで、事務局を最後に退職した者はおりません。

○風間直樹君 関心を持って今後見ていきます。またお尋ねします。
法務大臣にお尋ねします。
今回、文科省の事案に際して省内調査をされましたでしょうか。

○国務大臣(金田勝年君) 法務省の職員が国家公務員法上の再就職規制に違反するあっせん行為を行ったことはないという報告を受けておりますが、現在内閣人事局による全府省を対象とします調査が行われておりますが、法務省としてもその調査にも協力をし、引き続き調査をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。

○風間直樹君 大臣、法務省OBがどんなところに再就職されているか御存じですか。

○国務大臣(金田勝年君) 届出はあるわけですけれども、具体的には承知はいたしておりません。

○風間直樹君 今日ちょっと持ってきたんですが、これ平成二十年以降の全省庁の再就職者の状況なんですね。省庁別に附箋を貼りました。検察の方が非常に多いです。今日は時間がないので一つ一つ取り上げませんが、大臣、どういったところに所管の皆さんが再就職されているか御覧になってみてください。そこで多分お感じになることがあるだろうと思います。
人事院とそれから総務省にお尋ねをしますが、私、今回安倍総理が出した指示で不思議でならないのは、元々人事院には国家公務員法の十七条と二十二条で調査権と勧告権が付与されている、そして総務省には設置法の第四条で同じく権限が付与されている、それぞれなぜこれらの権限を使わないのか、お尋ねします。

○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法の第十七条第一項は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に対し調査することができるというふうに規定しております。
退職管理につきましては、同法十八条の二第一項によって内閣総理大臣所管となっておりまして、再就職規制違反についての人事院の調査権限は及ばないということになっております。

○国務大臣(高市早苗君) まず、今総務省の行政評価局に与えられている権限、任務についてのお尋ねだと思うんですが、現在、行政評価局も調査の対象でございます。つまり、山本国家公務員制度担当大臣が行政評価局の職員についても再就職に関して違法事案がないかどうかを調査していただいている。
また、文部科学省の案件については、文部科学省の中で弁護士など第三者を入れた調査チームをつくって調査をされている最中でございますので、権限はございますが、自らも調査対象であるということと、各関係機関が今徹底調査中であるという事情から、今直ちに行政評価局が他省庁の調査をする段階ではないと私は判断しております。

○風間直樹君 総理も指示されて山本大臣動かれていますが、実はこの根拠法は弱いんですね。一方で、国家公務員法の十七条と二十二条、人事院の権限と、総務省設置法四条の総務省の権限は非常に強いんです。オールマイティーなんです。だけれども、それを行使しない。
人事院の内部の方に聞くと、こう言うんですね。使いたくないんだと。なぜかというと、自分たちも将来お世話になるじゃないですかと。
人事院総裁、これどうお感じになりますか。こうした認識持っていらっしゃいますか。

○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 先ほど申し上げましたように権限がございませんので、それを使いたくないということをどのような者が申しているのかちょっと承知しておりませんので、何とも言えません。

○風間直樹君 総裁は司法御出身だと理解しておりますが、こういう優秀な方でもやっぱり法の認識について間違った説明を受けられると私は思うんですね。
人事院には、ほとんどオールマイティーと言っていい、この国家公務員法の十七条、二十二条が付与されています。これは人事行政一般について及びます。確かに、総理に対して退職に関する権限は法改正で移った。でも、人事行政一般についてのオールマイティー権限を人事院持っています。そこを再認識いただきたい。またこの件お尋ねします。
さて、次ですが、再発防止の仕組みについて官房長官に伺いたいと思います。
今回、この資料読みまして、これは私、パンドラの箱だなと思いました。この中にいろんな霞が関のものが詰まっている。オール霞が関ですね。再就職の状況、その大半に私はやはり内閣による再就職のあっせんの疑義があると思っています。
ある政府機関OBによると、各省の上のネットワーク、現役、OB含めて再就職あっせんをする、以前からあった、しかし平成十九年に法が変わったので、今度はきちっと脱法しようとなったんですと、こういう証言もあります。
官房長官、この状況をどう御覧になりますか。

○国務大臣(山本幸三君) この再就職の一番の問題というのは、OBによる口利きやあるいは予算や権限に基づいて再就職者を押し込むと、そういうことが一番問題なわけでありまして、それは十九年の法改正で全面禁止すると、こういうように改正したわけであります。つまり、あっせんを役所がやることは全面禁止、あるいは自分が再就職先を求めることも禁止、そしてOBによる口利きも禁止ということにしたわけであります。
 一方で、公務員の公務で培った知見を活用するということは非常に大事なことなんです。これを法令の違反することなくしっかりと活用することには大きな意味があるというふうに考えております。したがって、決してやってならないのは法律違反となるようなあっせん行為、そういうことであります。
 したがいまして、今回の文部科学省の事案というのは、そのやってはならないあっせん行為をやったということで大問題でありまして、これは徹底して調査し根絶しなければいけないと思っております。この天下り根絶というのは一貫した安倍内閣の基本方針でありまして、まさに今回のような事案があってはならないということで、国民の信頼を揺るがすものでありますからあってはならないということであります。
 したがいまして、本事案で生じた国民の疑念を払拭するために、安倍内閣総理大臣から私に対して、同様の事案がないかどうか全省庁について徹底的な調査を行うように指示がありました。内閣人事局に立ち上げた再就職徹底調査チームにおいて今全力を挙げて調査を行っておりまして、そして、その結果を踏まえて、どのような対策を取れば実効が上がっていくのか、しっかりと検討してまいりたいと思っております。

○風間直樹君 さっき言ったように各省のネットワークがありますので、そこからなかなか本当の真実が政府の皆さんにも我々国会議員にも上がってきにくいんですよ。ですから、私は、大臣には大変恐縮なんですが、今回調査はほとんど新事実出てこないと考えております。
続いて、会計検査院にお尋ねします。
森友学園に対する国有地払下げ問題に関して、資料の四を御覧ください。検査院に対して財務省、大蔵省から多くの出向者がいます。歴代に何人いらっしゃいますか、この資料によると。

○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。
八名でございます。

○風間直樹君 これ、ほとんどの局長に来ているんですね。何でこういうことをやっているんでしょうか。

○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。
会計検査を遂行するに当たりましては、法律、財政、経済を始め、広範多岐にわたる検査対象機関の行政や業務の内容についての幅広い知識が要求されております。このため、会計検査院では、採用した職員の育成に力を入れるとともに、内閣からの独立性に留意しつつ、閣議で決定されております採用昇任等基本方針において府省間人事交流を推進するなどとされていることも踏まえて、会計検査院の人事上の必要に応じて他省庁や民間から会計検査院の所掌事務の遂行に必要な能力、多様な知識、経験を有する幅広い人材を迎えることとしております。
御質問の財務省からの出向につきましても、このような考え方に基づきまして行ってきているものでありまして、国の財政や行政全般に関する幅広い知識と経験を有する職員の転任を、本院から財務省に対して依頼を行い、受け入れてきたところでございます。そして、転任してきた職員は、内閣から独立した会計検査院の職員として会計検査を行うことは当然のことでございます。
このように、会計検査院における出向に関しましては、本院の検査能力などを高めるために行ってきているものでありまして、検査に当たっては、転任者が在籍していた府省等に対しても厳正に検査を行い、不適切な事態については指摘をして検査報告に掲記してきておりまして、検査に影響を及ぼすことはございません。

(略)

○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。
通告に従いまして質問をしたいと思います。
我が党は、今回の予算についてはいろいろ議論がありまして、中身についてすばらしいところもあるし、ただ、うちの党の肝として、国家公務員の人件費がかなり増えているということで、トップダウンではなくて、いろいろけんけんがくがくやりながら、最後には多数決で、今回の予算は黒三角ということで対応しますけれども、しかし、安倍政権が行ってきたいろいろな政策について評価できるものもあります。今日はそういった角度から御質問をしたいと思います。
まず、通告に従いまして地方創生について御質問したいと思います。
かつての地方活性化のための政策は、一九八九年に竹下内閣でふるさと創生一億円の事業、あるいはふるさとづくり事業など、そのときにはいろんな議論がありまして、結果的には、思い付きだとかあるいはばらまきだとか、そういうこともありましたけれども、我が県においては、その一億円によって、それが起爆剤となって、例えば久慈郡といって今の梶山先生の地盤のところなんですが、山の中につり橋を造って、今でも多くの観光客が来ていると。それから、牛久市の自転車ロードとか、いろんな面で、ハードの面ではレガシーとして残っているものもたくさんあります。
しかし、その後、自民党政権において地域振興券の発行や、また麻生先生のときに定額給付金と、これも是々非々があったんですけれども、まあ選挙の前にやったものですからばらまきじゃないかと言われましたけれども、結果的には、例えば観光事業等においては、例えば一万二千円でその給付を当てにしたところ、六十倍もの競争率があって、観光にとってはすばらしい結果をもたらしたということであります。
今回、安倍政権の中で、特に地方創生の中で幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
地方創生も三年目を迎えて、正しく成果が問われる段階に来ておりますが、地方創生を進められること自体は党派を超えて大変歓迎しております。
私も地元から様々な要望を受けて対応しているところでありますけれども、私の地元は、今日国交大臣がいらっしゃいますけど、同じ茨城県の県南の取手市というところでありまして、地方創生先行型交付金あるいは地方創生加速化交付金を活用して取手市の創業支援事業、起業家タウン取手に取り組んでおります。
どういう事業かと申しますと、取手の駅前に、まあこれはどこでもそうなんですが、大型店がありました。元の東急デパートなんですけれども、そこが、東急ストアが撤退してビルが空いてしまったと。しかし、これ、相当なお金をつくって、地主さんも再開発で造ったものですから壊すわけにもいかないし、立派な建物ですから、そこに、その空きビルを利用してレンタルオフィス機能を有するインキュベーション施設を設置したり、あるいはそこに、二十代や三十代の若者の人口の流出という課題に対して、地元密着型のサービスなどをそういったところで創業をさせることによって、中心市街地の活性化にも解決策を今見出しているところであります。
特に参考になると思われるのは、創業による成功の可能性を高めるために、これは、行政だけでなくて地元の民間の企業による起業の応援団や金融機関等、多様な関係者が町ぐるみで起業を支援する体制が構築されております。レンタルオフィス事業による収入やフリーペーパーへの広告掲載等により自立への道筋が立てられており、地方における安定した雇用の創出という地方創生の政策目標にも合致しており、先駆的な成功事例ではないかと思っております。
そこで、最初の質問でありますけれども、これまでの地方創生の取組に対する評価と今後の展開について、地方創生担当大臣の見解をお伺いいたします。

○国務大臣(山本幸三君) 地方創生につきましては、これまで政策について、重要業績評価指標、いわゆるKPIですが、その効果を検証して必要な改善を行うPDCAサイクルの導入や地域経済分析システム、RESASと言っておりますが、の活用によりまして地方版総合戦略の策定支援等に取り組んでまいりました。その結果、国と地方の総合戦略の策定がほぼ完了して、今年度から本格的な事業展開へと入っている段階であります。私も、昨年八月の大臣着任以来、全国の六十二市町村百四十四施設の様子を視察してまいりましたが、先進的な取組を行っている自治体も多くて、今御指摘のような取手市の例なんかも含めて大きな手応えも感じているところであります。
 地方創生においては、各地方公共団体、そしてまた地域住民含めて、自助の精神の下に地方の平均所得の向上のための取組を進めることが重要であると考えております。今後は、昨年十二月に閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一六改訂版に基づきまして、ローカル・アベノミクスの推進として、地域における仕事の創出や空き店舗等の遊休資産の活用、地域経済を牽引する事業への支援、東京一極集中の是正として地方大学の振興等、地方創生インターンシップの推進、地方就業者の奨学金返還支援制度の全国展開等、また、働き方を含め高度経済成長期のようなライフスタイルを見詰め直す観点から、地方生活の魅力の再発見、発信や、郷土への誇り、愛着の醸成、歴史の発掘、文化の振興などの取組を推進してまいりたいと思っております。
 あわせて、今後とも、意欲と熱意のある地方公共団体に対して情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢で強力に支援してまいりたいと思っております。

○石井章君 地方創生担当大臣、もう名前のとおり、これは特に我々田舎の方の地方自治体はもう期待をしている担当でありまして、なぜかというと、内閣府でこの部署があって、トップに一生懸命動いていらっしゃる方は経産省から来て、下にいろんな各省庁から来ていまして、いわゆる役所といえば普通縦割りですけれども、唯一の横串を入れる担当でありますから、もう一生懸命麻生大臣と手を組んで、なるべく予算をもらって地方にそれなりに渡していただきたいと思います。
次に、安倍総理は施政方針演説において、一億総活躍の国づくりについて力強い発言をいたしております。その一方で、政府の看板政策であります地方創生は幾らか影が薄くなったような印象を受けるところもあります。人口減少問題の克服という長期的な課題への対応という意味において、地方創生と一億総活躍は共通する部分も多いように思います。
そこで、地方創生は一億総活躍の国づくりにおいても重要な役割を果たすのではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。

○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、一億総活躍社会は、我が国の構造的な問題であります少子高齢化に真っ正面から臨み、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の新三本の矢の実現を目的としておるところであります。
 地方は少子高齢化や過疎化等の最前線でありまして、アベノミクスの成功には地方が元気になることが不可欠であります。そのことから、地方創生は一億総活躍の目標実現において最も緊急度が高い取組の一つであると認識しております。そのため、地方創生の実現に向けて、地方に仕事をつくり、安心して働けるようにするローカル・アベノミクスを始め、国の総合戦略に盛り込んだ政策パッケージと個別施策の推進に取り組んでまいりたいと思います。
   〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕

○石井章君 次に、昨年八月の内閣改造で、それまで担当大臣が石破大臣でありましたけれども、山本大臣に替わられたわけでございます。山本大臣は、地方創生とは地方の平均所得を向上させることだと定義付けております。そして、それがなければ持続性もないというふうに発言されておりますが、ローカル・アベノミクスを実現するためには地方の皆さんに稼いでもらって平均所得を上げる、確かにもうそのとおりでございます。
しかしながら、地方では稼げないから若者が東京に流出したり首都圏に流出しているのが現状でありまして、東京一極集中が是正されない限りこの現状がなかなか改善されないのではないかというふうに思いますけれども、そこで、地方で稼げる、いわゆる地方の人が東京に来て、出稼ぎに来るのではなくて、地方で若者が稼げるためには何が必要か、大臣からお伺いいたします。

○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、私は昨年八月の大臣着任以来、地方創生とは地方の平均所得の向上であると定義して取り組んでおります。そして、その実現のためには、地方公共団体そして住民を含めた地方の自助の精神が是非とも必要で、自主性を持って取り組むことが重要であると強調してまいりました。
 そのときに、じゃ、どうして稼げるのかということになるわけでありますが、私は、お願いしておりますのは、まず自分の地域の現状をしっかりと分析してもらいたいというお願いをしております。そのために、私ども、地域経済分析システム、RESASという情報、データを提供しておりまして、このような情報を見ていただくと、御自分の住んでおられる地域が何が強みなのかと、あるいは何が弱みなのかと、あるいはどういう形で人が交流しているのかということがかなりはっきり分かります。そしてまた、周辺地域のまた状況もよく分かるわけでありまして、そういうのを見ていただいて、まず自分の強みをより強くしていく、あるいはよそにお金を支払っているというような状況については、できるだけ自分の地域で代替できないのかというようなことも考えていく、あるいは他の周辺の地域にないような産業を創作していくと、そういうふうに、是非このデータを分析することによってかなり自分の行くべき方向が出てくるんじゃないか。その際に人材が必要であるということであれば人材支援制度もあります。シティーマネジメントというのも派遣しております。そういうことで支援をして、そして、やはり自分たちで何とかしようと、そういう取組をしていただいて、そういうところには全面的に、財政的にも税制面でも支援をしていきたいというように考えているわけであります。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
 よく、自分のところは何にもないと、したがって、とてもじゃないけどできないじゃないかと、とにかく東京一極集中を是正することも大事でありまして、これはまあ別途の観点でありますけれども、そういう声を聞きますが、結構地域によっては頑張っているところがございます。
 例えば、島根県の隠岐諸島の海士町ですね。ここは人口二千四百の小さな、もう本当に離島の小漁村でありますけれども、二〇〇二年にNTTを辞めて町長さんになられた山内町長さんが、このときは小泉政権で地方交付税もカットされた時期でありまして、もう何とかしなければ生き残っていけないということで職員たちと知恵を振り絞って、そこで、従来は自分のところで取れた水産物は隣の県の境港に持っていかなきゃいけないんですけれども、時間も掛かって買いたたかれます。しけが起これば出せないという状況になるわけでありまして、それを打開しようとして新しい冷凍の技術を導入しまして、その技術を使って長期的に保存できる、そしてその販売先も、東京の居酒屋チェーンにもう一定価格以下では売らないという姿勢で臨んで、それができまして、その結果、漁業者の生活が安定してまいりまして、年収が一千万を超えるというようなことも確保できるようになりまして、じゃ、その次は何をやろうかと……(発言する者あり)長過ぎますか。
 そこで、高校の教育を充実させようということで、塾も町がつくって高校のレベルを上げて、今や島外から高校に島留学してくるという状況になって、Uターン、Iターンで人口も社会増になっているというふうなことがありまして、そういうふうにやっぱり全力で頑張ってもらいたいと思いますし、そういうところには全力で支援したいというふうに思っているところであります。

○石井章君 思いが伝わる答弁でございました。ふだん不完全燃焼でなかなか、今日は片道なので、どうぞ言ってくださいね。
それで、いわゆる平成二十八年度の申込みが、しごと創生、地方への人の流れ、働き方改革、まちづくりと、このように分かれています。それで、全体で約二千六百件の申請、申込みがありまして、それで大体九割ぐらいが採択になったわけであります。内閣府の方々は、一生懸命、申請があれば翌日でもあるいはその週でも現地に足を運んで、姿勢がやっぱり違うんですね、切るという姿勢じゃなくて、何とか採択しようと。
そうすると、地方の、私は元々地場の、地元の町会議員からやってきたものですから、大体縁故採用で、なかなか文章を書けといっても書けない人とか何かいるわけですよ。そうすると、やっぱり内閣府から言われた内容で申請書を書くといっても、県から出向で来ている人がいればまあ何とか書きそろえるんですが、なかなか書けなくて、補助率の低いものにいけば簡単な申請で済むというような声も聞いております。
今回の、平成二十八年度、二千六百件で九割が採択になって、あとの一割が不採択になったまず理由をひとつお聞かせいただければと思います。

○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、できるだけ自主的な取組については応援したいと思っておりまして、内閣府の職員、大変努力をさせていただいております。
 それでも不採択になるものは、ある意味でいうと、単純な修理費を出してくれとか、あるいはほかの公共事業でできなかったからそこだけこの交付金で手当てしたいとかいうような、ある意味ではちょっと工夫がないといいますか、また、私が主張しております平均所得を上げる、稼ぐようなものに全くつながりそうにないと、そういうのがもう明らかというものについては、これはちょっとお断りせざるを得ないということでありまして、できるだけ、それでもまた仕組み直して、練り直してくるというときには相談をさせていただいておるところであります。

○石井章君 当然ながら、一回試験に落ちたからといってもう次は来るんじゃないという姿勢じゃなくて、もう一度、何回も挑戦できるわけですから、そういう大臣の姿勢があれば、各市町村で、一旦は採択されなかったけれども次のときにもう一回頑張ろうということを促してくれるような答弁ですね。ありがとうございます。
次に、地方創生推進交付金を活用した場合の効果でありますけれども、ローカル・アベノミクスの実現を目指す以上、地域経済の中核を担うサービス産業や農業などをいかに育成していくかというのも重要な課題だと考えております。
私もこれまで介護に関する仕事に従事しておりましたけれども、介護職に就く人を探すのに大変苦労するのが現状であります。農業についても、稼げないから若者は稼がずに高齢者ばかりに、農業の担い手が今いないですね。ですから、六十五歳以上が九〇%以上という就労状況になっておりますけれども。
そこで、今回の地方創生推進交付金により地域経済を牽引する地域中核事業への投資は促進されるのかどうか、大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(山本幸三君) 地方創生の更なる深化には、地方に仕事を呼んで人が仕事を呼び込む好循環を確立することを通じて地方の平均所得の向上を実現することが必要でございます。このため、これまでもローカル・アベノミクスの推進に向けた地方公共団体の取組を地方創生推進交付金で支援することによりまして、地域経済に人材と資金を呼び込めるよう、生産性が高く活力にあふれた産業の形成を促してきたところであります。
 今後は、こうした流れを更に推進するために、地域の中核事業の投資促進にも取り組む地方公共団体に対して地方創生推進交付金により支援してまいる所存であります。例えば、経済産業省とも連携しつつ、本国会に提出された地域未来投資促進法案の動向も踏まえて、地方公共団体が取り組む地域経済を牽引する事業への地域未来投資の推進を重点的に支援する取組を検討することとしております。
 また、平成二十九年度からは、このような地方公共団体の取組を柔軟に支援するため、地方の平均所得の向上などの観点から、地方創生への高い効果が見込まれる場合には、交付上限額やハード事業の要件を緩和するなど、地方創生推進交付金の運用を弾力化することとしたいと思っております。

○石井章君 ありがとうございます。
次に、この地方創生の横の展開についてお尋ねいたします。
冒頭、私の地元の取手市が地方創生先行型交付金と地方創生加速化交付金を活用しまして、取手市創業支援事業、起業家タウン取手に取り組んでいることを申し上げました。一方、成功事例となった町と同じことを別の町でやっても、これはいろんな、必ずしもうまくいかないことはもうこれは当然でございますけれども、それというのも、町が抱える課題というのはそれぞれその町で異なっております。全く同じ町が存在しない以上、当然のことだと思っております。しかしながら、何らかの手を付けてよいのか分かりませんけれども、地方にとって成功事例を国がまず示すこと、もう三年ですから、こういったところもありますよという、それを参考にして自分の町に合った方法を考えることもこれは可能だと考えております。
そこで、これまでの地方創生関係の交付金を活用した成功事例、大臣、あるいは内閣府としてこれは成功したというものは率先して横の展開に結び付けて、ますます地方が発展するようなことを考えてはどうかと思いますが、大臣の御見解をお伺いします。

○国務大臣(山本幸三君) 委員全く御指摘のとおりだと思っております。地方創生の更なる深化と、それを全国津々浦々に波及させるためには、いろんな意欲と熱意のある地方公共団体からの相談等に、優良事例等を含めながらきめ細やかな対応をすることが重要であると考えております。
 このために、地方創生関係交付金の募集に当たりましては、全国の九ブロックごとに交付金申請の事前相談を担当する職員を配置すること、ブロックごとや随時の個別相談等を通じて直接地方公共団体の担当者が事前相談する場を設置すること、過去の交付金等における特徴的な事例についてホームページ上で公開することなどにより、交付金の積極的な活用と特徴的な事例の横展開を促しております。
 実際に、地方創生関係交付金の優良事例が横展開された例は幾つか出てきているところでありますけれども、例えば、移住して介護サービスに従事しようとする介護未経験のシングルペアレントの受入れを支援する島根県の浜田市の事業は、地方創生先行型交付金の特徴的な事例としてホームページ上でも公表されておりますが、茨城県の城里町は、これを参考にして地方創生加速化交付金により同種の事業を実施していると聞いております。
 今後とも、私自身もトップセミナーやチャレンジミーティングなどで、地方創生関係交付金だけじゃなくて、その他の地方創生に向けた支援策を活用した先進優良事例の御紹介をやり、横展開に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

○石井章君 大臣の下にいらっしゃる内閣府の職員の皆さんは大変優秀な方が各省庁から来ていますので、大臣が言葉に出したことは素直に受け取って、皆さん多分、恐らくいい町づくりを目指してくれると思いますので、期待しております。
次に、これ何だかんだ言っても、大臣が笛吹けど、職員は踊っても、これは財務省の予算がぴっちりと付かないとなかなか思うようにいかないということで、予算規模の妥当性についてまずお伺いしたいと思いますが、今回の地方創生推進交付金の予算規模はまだ一千億円ということでありますが、私が地元から聞くのは、政府の看板政策の割にはちょっと額が少ないんじゃないかなと。前の例えばプレミアムチケットじゃありませんけれども、七千七百ほど予算が付いたりしていますけれども、都道府県と市町村合わせたら千八百近くの自治体があるわけでありますが、均等に割ったら一億円にも満たない額でございます。頑張る自治体にはどんどん交付するそうでありますけれども、何を頑張ってよいのか試行錯誤する中、自治体の要望を、いわゆるその額を必ずしも全て交付されているとは限らないと思っております。
とにかく失敗を恐れずに地方の大胆な発想に委ねるのも成功への近道のように思いますけれども、それには一千億円では足りないのではないかなと思います。
そこで、地方創生推進交付金の予算規模一千億円の更なる拡充を求めるために、麻生財務大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、今多分、石井さん、約一千六百七十ぐらい市町村ってあるんですけれども、これは地方がこれから競争する時代になるということを意味しているんだと思うんですね。同じ金をもらってそれをうまく利用したところ、使用しなかったところ。
竹下内閣のときに、あれは三千六百七十ぐらい市町村があったんですけど、一つ、全部一律一億円であのときやったんですが、あの一億どこに行っちゃったのといってまず聞いてみたら分かりますよ。まず、ほとんど三千ぐらいどこへ行ったか分からぬというところもある。しかし、つり橋にしたところもあるね、おたくが、それはおたくの話で。奈良県でも一つやったな。結構いろんな、あちこち回りますと、あのおかげですというのが結構残っているところがあるね。
まず、地方にすごく格差が出る、アイデア、使い方でね。その使い方が出る理由は首長さんですよ。同じ町の大きさであっても、その金を生かしてばあっと使っていくところと全然使い切らないところと。市長が駄目だったら駄目。はっきりしていますな、これは。これぐらい分かりやすいものはないですよ。同じ政令都市でもこんなに差が違いますから。ついこの間まで百万あって、片っ方は今九十万になり、片っ方は百五十万になった、何がそんなに違ったんだといったら、はっきりしていますよ、それは。その間、誰がやったかで、それで分かる。同じ県に二つあれば物すごく分かりやすいよ、私なんか。これ、今のを是非市長さんに聞いてもらいたいと思うけどね、本当。
だから、それは違うんですよ。だから、私ども、この千億円のほかにも今、御存じのように、いわゆるまち・ひと・しごとの創生関連で六千五百億とか、そういうのもありますからね。だから、そういったものは今までもやってきましたので、これを更にいろんなものに使っていただければよろしいんで、多分うまくいったところは更にほかの予算がまた付いてくるんですよ。それでまた、そういうところは、これやったら予算が取れると分かったらちゃんと人を外から呼んできて、ちゃんと原稿を書けるやつを雇うんですって。
でも、そういうこともやり切らない首長さんというのはいるんですよ。いい人、だけど所詮今の競争の時代には向かない首長さん。それはもう、悪いけど、その町民が選んでいるんだからしようがないと思っているぐらいで、ハッパを掛けないと、みんなそういうおかしくなったところへ援助していたって、それはとてもうまくいきませんな。
だから、それだけははっきりして、ここは、うちはみんな一律でやっているんじゃないから、みんな競争しているんだから。だから、地方の競争する時代に合わせて、今言ったように、これも、何もこれに限ったことではありませんけれども、そのほかにもいろいろな予算というのはありますから、その予算の目付けていくときに、こういう予算もあるんじゃないですか、これも使えるんじゃないですかということを聞きに来る首長さん、じゃない、その下にいる副市長さんとか、その下にいる人が優秀なところじゃないなら、それは雇わなくちゃならないですよ。ほかのところでもいいから。佐賀県なんかはそれでうまくやっている。佐賀なんて大したものですよ、あそこは。僕はそう思います。
是非、そういった意味で、いろんな意味で大いにアイデアが出ていただければ、それを横展開していっているというのは、今、山本の話じゃありませんが、大臣も言っておられましたけど、横展開しているのは幾つもありますんで、是非参考にしていただければと思います。