平成28年11月25日 衆議院地方創生に関する特別委員会

平成28年11月25日 衆議院地方創生に関する特別委員会

○木村委員長 これより会議を開きます。
この際、山本国務大臣、松本内閣府副大臣及び務台内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。山本国務大臣。

○山本(幸)国務大臣 まち・ひと・しごと創生担当大臣、地方創生を担当する内閣府特命担当大臣として、御挨拶申し上げます。
 我が国は、中長期的に直面する静かなる危機、すなわち本格的な人口減少社会への突入というこれまでにない局面を迎えており、特に地方は少子高齢化や過疎化の最前線に立たされています。
 我が国の人口減少は、全体的な動向において歯どめがかかるような状況とはなっておらず、東京圏への一極集中傾向は依然として継続しています。また、消費や生産といった経済活動についても東京圏への集中が続いており、その他の地域との間には、所得水準にも差が見られます。これは、地方では労働生産性が低いなど、稼ぐ力が依然として弱いことの証左ですが、換言すれば、地方こそ成長の余地があり、その潜在力を秘めた、いわばこれからの成長の主役です。
 地方が衰退することを放置して、我が国が栄えることはありません。地方の創生なくして我が国の創生なし、こうした覚悟のもとで地方創生に取り組んでいく決意であります。
 二年前、安倍内閣は地方創生を喫緊の政策課題に掲げ、以来、これに正面から取り組んでまいりました。これまで、国は、二〇六〇年までを視野に入れたまち・ひと・しごと創生長期ビジョンを策定するとともに、五カ年の施策の基本的方向性を示すまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、東京一極集中の是正、若い世代の就労、結婚、子育ての希望実現、地域の特性に即した課題解決を基本的視点として掲げました。この総合戦略は、地方創生をめぐる最新の状況も踏まえて、政府として、本年末を目途に改定を行うこととしております。また、地方公共団体においても、昨年度までに地方版総合戦略の策定がほぼ完了したことから、国と地方が一体となった地方創生の取り組みが、本格的な事業展開の段階へと進んでおり、施策の一層の推進を行ってまいります。
 私は、地方創生の実現のため、地方の平均所得を向上させ、ローカルアベノミクスを全国津々浦々まで浸透させるべく取り組んでまいります。地方に、仕事が人を呼び、人が仕事を呼ぶ好循環を確立するため、豊かな自然、固有の歴史、文化、特色ある農林水産物等の魅力を生かし、農業、観光等さまざまな分野の地域資源の価値を高め、海外含めその市場の拡大を図るローカルブランディング、地域に眠るすぐれた技術の事業化を掘り起こすローカルイノベーション、そして地域経済の七割を占めるローカルサービスの生産性向上の三つの角度から、関係府省の施策と連携しつつ、地域の稼ぐ力の向上に取り組んでまいります。
 人口の東京一極集中が進行する状況において、地方移住の潜在的希望者の地方への移住、定着に結びつけ、地方への新しい人の流れづくりに取り組むことも急務となっています。
 地方での安定した良質な雇用の創出を通じて、地方への新しい人の流れをつくるため、税制措置により企業の地方拠点強化を支援します。
 また、中高年齢者が希望に応じて地方や町中に移り住み、地域住民と交流しながら、健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて医療、介護を受けることができる地域づくりを目指し、生涯活躍のまちの実現に向けた取り組みを進めてまいります。
 政府関係機関についても、本年九月にまち・ひと・しごと創生本部において決定した「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」に基づき、中央省庁については具体化に向けた取り組みを進めるとともに、研究機関、研修機関等については、本年度末までに地元と国の産学官の関係者が作成する年次プランに基づき、具体的な取り組みを進めてまいります。
 出生率、初婚年齢、労働時間、通勤時間等、少子化の状況やその背景は地域によって大きく異なっており、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるためには、地方の取り組みを主力とする地域アプローチの重要性を認識した上で、各地域における地域の実情に即した働き方改革を推進していく取り組みが必要です。そのため、地方公共団体や労使団体等から構成する地域働き方改革会議において、地域の特性や課題の分析、これに基づく仕事と子育て、介護等が両立できる環境整備やワーク・ライフ・バランスの推進等の働き方改革について、地域特性に応じた取り組みを進めることを支援します。
 地方創生の実現のためには、人と仕事の好循環を確立するとともに、町の活力を取り戻すことが必要です。連携中枢都市圏の取り組みをさらに推進し、二〇二〇年度にはその形成数を三十圏域とすることを目指してまいります。また、中山間地域等において持続可能な地域をつくるため、各種生活サービス機能を確保する小さな拠点を形成するとともに、地域運営組織の形成を促進するための検討を重ねてまいります。
 地方創生の取り組みは、個別の施策を実施するだけではなく、多様な支援を組み合わせながら、効果的に推進することが必要です。このため、情報面、人材面、財政面からの支援、いわば地方創生版三本の矢を強力に実行してまいります。具体的には、地域経済に関する官民のビッグデータを見える化した地域経済分析システム、RESASによる情報支援、地方創生カレッジを初めとした地方創生リーダーの育成、普及や、小規模の地方公共団体に国家公務員等を派遣することによる人材支援、地方創生拠点整備交付金、地方創生推進交付金や地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税等による財政支援といった三つの側面から支援してまいります。
 国家戦略特区につきましては、これまでの二年間で、医療、農業等の分野で岩盤規制改革を実現してきました。今後は、来年度末までの二年間を集中改革強化期間として、外国人材の受け入れ促進等の重点六分野を初めとする規制改革に集中的に取り組み、具体的事業を目に見える形で迅速に実現してまいります。また、経済効果が高く、特段の弊害のない特区の成果については、必要なものから全国展開を進めてまいります。
 地方分権改革につきましては、国が選ぶのではなく、地方が選ぶことができる地方分権を目指し、地方からの分権提案を最大限実現できるよう、年末の対応方針の決定に向け、取り組んでまいります。あわせて、優良事例の普及や情報発信の強化等に努めてまいります。
 道州制は、国家の統治機構を集約、強化するとともに、住民に身近な行政は可能な限り地方が担うという、地方経済の活性化や行政の効率化にも資する手段の一つと考えており、国会における御議論も踏まえつつ取り組んでまいります。
 未来への責任を果たしていく、未来チャレンジ内閣の一翼を担う閣僚として、私は、活力あふれる地方の未来を描いてまいりたい。未来への投資の主役は地方であり、目指すは世界であります。産官学金労言士が連携しつつ、それぞれの地方が自助の精神を持って、みずからのアイデアでみずからの未来を切り開く。そして、北は北海道から南は沖縄まで、目に見える地方創生を本格的に進めていく。そうした待ったなしの重要な局面に立っていると、みずからの職責を痛感しております。
 地方創生ひいては日本創生に向け、政府一丸となって全力を尽くしてまいります。
 木村委員長を初め理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)