東南ア3か国 ビザ免除 「訪日2000万人」へ大幅緩和

2013年4月18日 産經新聞

自民党が日本への外国人旅行者数を来年以降2千万人に増やすため、ビザ(査証)の大幅緩和策などを盛り込んだ「観光立国の実現による日本経済再生に向けた提言」案の全容が17日、わかった。東南アジアからの旅行客のビザを免除し、ビザの有効期限内であれば何度でも訪日できる「数次ビザ」の発給対象国も拡大する。政府が6月に取りまとめる成長戦略や、自民党の夏の参院選公約に反映させる。党観光立国調査会(山本幸三会長)が提言案をまとめ、政府の観光立国推進閣僚会議などに提示する。

昨年の訪日外国人旅行者数は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化をきっかけとする中国人観光客の激減により837万人にとどまった。提言案では今年中に1千万人を達成し、来年以降の2千万人達成を目指す。

目標達成のための柱に据えたのがビザ要件の緩和策だ。タイ、マレーシア、インドネシアの3力国からの旅行客にはビザ取得を免除し、ベトナム、フィリピン、インドなどのアジア諸国とロシアには数次ビザを発給する。

中国人旅行客に対しても、昨年7月から宮城、福島、岩手の東日本大震災の被災3県への訪問に限り数次ビザを発給してきたが、効果は薄いとみて「訪問地要件」を撤廃する。

激減した中国からの旅行客に代わってアジアやロシアからの旅行客を増やすことで、地域経済の活性化や雇用の増大につなげたい考えだ。

このほか、旅行客の満足度を高めるため、出入国手続きの迅速化や免税品目の拡充、公共交通機関の外国人向け割引制度の充実なども明記した。歴史的建造物を利用した会議が容易にできるようにするための規制緩和や、政府が進める

「クールジャパン」戦略との連携強化なども盛り込んだ。

自民党の提言案骨子
・来年以降の訪日外国人旅行者数2千万人を目標
・タイ、マレーシア、インドネシアはビザ免除。ベトナム、フィリピン、インド、ロシアなどには数次ビザ発給
・入国審査官を増員
・訪日客に人気の高い化粧品、医薬品など免税対象品目を拡大
・歴史的建造物を用いた国際会議の積極的誘致