低炭素社会の実現へ(2009.5.1)  ~間伐材等を活用し発電を!~

低炭素社会の実現へ ~間伐材等を活用し発電を!~

山本幸三が中心となって、「電力事業における未利用森林資源利用促進議員連盟」が立ち上げられました。目的は、低炭素社会実現のため、また、豊かな自然の保護を目的とし、森林に残されている間伐材等を発電に活用できるよう法整備を整えることです。
以下、取り上げられました記事をご紹介いたします。

議員連盟



日本農業新聞(平成21年3月27日)

間伐材活用し発電 自民議連今日設立
 
 自民党は27日、電力事業者による未利用間伐材などの発電利用の促進に向けた議員連盟を設立する。林地残材の有効利用で、温暖化ガス吸収源の役割を担う森林整備の支援や雇用創出、エネルギー自給率の向上につなげるのが目的だ。追加経済対策への反映を目指す。
 議連の仮称は「電力事業における未利用森林資源利用促進議員連盟」。会長には太田誠一元農相、最高顧問に古賀誠・同党選対委員長、事務局長に山本幸三氏(衆・比例九州)が就任する予定。
 森林に残される間伐材などは毎年800万トンに上る。木材価格の低迷で輸送費が賄えないためだ。これに対し、九州電力や電源開発などの電力事業者は、発電施設を一部改良するだけで、石炭に少なくとも2%の木材を混ぜて発電できるという。未利用間伐材の4分の1に当たる約200万トンに相当する量になる。
 ただ、間伐材の価格は輸送費を含めると1トン1万4000円程度で、電力事業者の希望価格(1トン5000~7000円)と開きがある。差額を縮める支援策などが課題となる。議連では間伐材などの有効利用に向けた法制化を含め、具体策を検討する方針だ。
 温暖化ガス削減の約束を達成するため、日本が排出権を海外に求めた場合、5年間で6兆円が必要との見方もある。排出権を買う代わりに国内に投資する仕組みを構築できるかが課題。議連では林道整備率が高く、間伐材などを回収しやすい九州を皮切りに取り組みを進めることを目指す。



日本農業新聞(平成21年3月28日)

間伐材発電議連が発足 自民党

 自民党は27日、東京・永田町で「電力事業における未利用森林資源利用促進議員連盟」の設立総会を開いた。電力事業者が間伐材などを発電に使えるよう支援対策をまとめ、追加経済対策に盛り込むことを目指す。議員立法で法案を提出し、今国会での成立を図る。
 総会で、全国森林組合連合会の岩川尚美相談役が「低炭素社会の実現と森林経営の安定、雇用創出による地域の活性化を進めて欲しい」と要請。 これに対し、会長に就任した太田誠一元農相が「しっかり議論し、対策を決めたい」と述べた。事務局長の山本幸三氏(衆・比例九州)は「未利用間伐材は輸送費を含めた価格が高くなるのが課題。何らかの支援策が必要だ。発電で利用を軌道に乗せるモデルを確立したい」と強調した。



電気新聞(平成21年4月3日)

木質バイオ 林地残材の活用検討 政府、商用化を後押し

政府・与党は10日にまとめる追加経済対策に、「林地残材」を活用した木質バイオマス発電の導入支援を盛り込む方向で調整に入った。伐採の際に大量に放置されている木材を、安価で安定的に収集・運搬するシステムを整備。将来的に石炭火力発電などに混焼できるビジネスモデルを構築する。木質バイオマス発電を推進することで温暖化対策とエネルギーの安定供給の同時達成を目指すほか、農林業との連携を通じた地域経済の振興、雇用創出につなげたい考えだ。

石炭火力混焼も視野

 林地残材は伐採した木材の根元や先端部など利用できない廃材。収集・運搬費用がかさむため多くが放置されており、未利用率は約99%に達している。
政府・与党は集荷システムの効率化や利用可能量・費用の調査、設備・機器導入などに対する支援を検討。自治体や電力業界などとも協力し、林地残材の商用化を後押しする。
 木質バイオマス資源をめぐっては、国内の約3割がエネルギーに利用されており、マテリアルでの利用と合わせれば利用率は約6割に達する。調達費用が安価な建設廃材、製材工場残材の利用余地は少なくなっているのが現状だ。
 林地残材は資源量が860万立方メートルに達するとの試算もあり、建設廃材(1180万立方メートル)、製材工場残材(1080万立方メートル)と並ぶ有望資源。政府・与党は低炭素社会実現、経済対策の両面から林地残材の有効利用を探る必要があると判断した。
 林地残材の利用先となるバイオマス発電については、新エネルギー利用特別措置法(RPS法)に認定された設備容量が07年度末時点で約32万キロワットに達した。
 今国会で審議予定のエネルギー供給構造高度化法案でも、バイオマスのエネルギー利用は非化石エネルギーの柱に位置付けられている。林地残材が有効利用されれば、バイオマス発電の導入余地も大きくなる。



共同通信(平成21年4月12日)

間伐材を発電に活用 自民、特措法で支援目指す

 森林に放置された間伐材を発電用燃料として活用することを目指す、自民党の「電力・森林連携事業促進議員連盟」(太田誠一会長)が十一日までに発足した。
 雇用創出や化石燃料の利用抑制による温暖化対策につなげるため、間伐材の有効利用を促す特別措置法案を今国会に提出する予定。
 国内では木材価格の低迷を背景に、排出コストが掛かって採算が合わず、伐採後も放置される「林地残材」という間伐材などが年間約二千万立方メートル生じている。
 火力発電所の施設を改修し、残材を石炭に混ぜて燃やせば、資源として有効利用できると期待される。このため議連は法案に、政府が発電施設の改修や研究開発、残材を効率的に集める仕組みづくりなどを支援し、活用に向けた基本方針を定めることも盛り込む方針だ。



日本農業新聞(平成21年4月16日)

間伐材 発電利用へ法制化 自民議連 チップ加工など支援

 自民党の「電力事業における未利用森林資源利用促進議員連盟」の山本幸三事務局長は15日、未利用間伐材の発電燃料使用を推進する法制化に乗り出す方針を明らかにした。継続的な支援に向けた予算獲得の根拠とするのが目的だ。同日開いた同議連で述べた。
 間伐材を燃料に使いやすいチップに加工し、発電所まで運んだ場合、1立方メートルあたり1万2000円となる。これに対し、発電所は4000円程度でないとコストが合わない。差額を穴埋めする仕組みの確立や継続的な支援の必要性を法案に盛り込む。法案骨子は次回の17日の会合で示す。
会合で山本事務局長は「コストが合わないため林地に残されている間伐材が国内にはたくさんある。法案で間伐材の新たな利用を後押しする対策を確立したい」と強調した。会長の太田誠一元農相も、万全の支援策構築に意欲を示した。
 間伐材の電力利用の支援は、追加経済対策で盛り込まれた。ただ、具体的な仕組みは調整中で、各議員から長期的な予算確保を求める意見が出ていた。



【参考】議員連盟設立趣旨

 森には、製材用木材と同じ規模の未利用森林資源(林地残材)2,000万・3(800万t)が毎年放置され堆積している。一方、電気事業者の木質受け入れ可能量は、発電施設の石炭消費量8,000万tの下限2%、約200万t、施設の改造による上限10%、800万tが可能である、と見通されている。この両者の関係は、木質のバイオマス物性に着目した未利用森林資源の多様な選択肢が提案され、一部で事業化されているものの、最適の条件を備えているのが、日本の基幹産業である電気事業者であることがわかる。
 未利用森林資源の発生は、当該資源の回収・搬出コストが電気事業者の燃料としての経済性に乏しいことを理由に、需要の途が閉ざされていたことによる。しかし、この方途に開かれた仕組みが整うことによって、未利用森林資源は、森林対策の基幹事業としての位置を確保し、既に萌芽している多様なバイオマス対応事業の支えとなることは明白である。
 電力事業によって未利用森林資源利用のシステムが確立することで多面的な効果を発揮することになる。1つは、間伐作業を容易にし、森林の炭素吸収減目標達成を確実にする、2つは、当該資源による国内エネルギー安全保障の礎を築く、3つは、クリーン電力の啓蒙に寄与する、4つは、一連の工程が事業化され、企業と雇用の機会を創設する、5つは、健全で持続的な森林経営の循環によって森林の公益的機能を確保する、6つは、地域の活性化を呼び起こす、等、全国を網羅した事業に発展する。
 この実現には、行政間及び中央・地方の行政の仕組みの改革が不可欠であり、この打開には、政治主導による法律の制定による制度化が必須となる。これが、議員連盟設立の趣旨である。