平成29年1月27日 衆議院予算委員会

 

平成29年1月27日 衆議院予算委員会

○浜田委員長 これより会議を開きます。
平成二十八年度一般会計補正予算(第3号)、平成二十八年度特別会計補正予算(特第3号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。

(略)

○玉木委員 今、幾つかるる私、二十分ぐらいかけてこれをいろいろやりましたけれども、相当深い闇、かなり長年にわたって、お金の流れを伴いながら組織的に行われているあっせん活動の一端が見え始めているのではないかと私は思います。
確かに、小川議員が言ったように、ボランティアでこの膨大な作業をやる人はいないと思います。それにはもちろん活動費も要る。では、どうやって三百万円もの事務所費あるいは人件費が賄われているのか。そこに、税金を原資とする、書籍の販売を通じた文教協会へのお金の還流の仕組みと、そしてまた、退職者や現職の職員を対象とした火災保険の仕事をかますことによる文教協会から文教フォーラムへのいわば給与的な支払いの仕組み、ここがぴったりとお金の流れでつながっていくわけです。
そんな中で、お金だけではなくて、求職情報、求人情報という情報もそこに渡り、組織的な、OBを活用したこのいわゆる天下りの仕組みが構築されているのではないかと思われます。
総理にお伺いします。
きのう総理は、後藤委員からの質問に対して、OBに対して情報を提供するようなことについては禁止するということをおっしゃいました。しかし、このような全容がわからなければ何を禁止するかもわからないので、まず総理に全省庁に御指示をいただきたいのは、こうしたことが、まず、文科省で実態として本当にどのようなことが行われているのか、お金の流れも含めて。そして、他の省庁でも同じようなことが行われていないか。これから全省庁に対してやる調査項目の中にこうした実態の解明もしっかり入れる、調査対象にする、このことを明確に総理から指示していただくことをお願いしたいと思いますけれども、いかがですか。

○山本(幸)国務大臣 委員御指摘のことは非常に重要な問題と思っておりまして、こうしたOBに対して組織的に役所が情報を出すということは、今回のような潜脱的なことになり得ると思いますので、しっかりと、ほかの省庁も含めて、総理から指示された調査の中に項目としても入れまして、その実態も踏まえた上で、いずれにしても、役所からOBに対してそうした情報を組織的に提供するということはもう決してやらせないということで指導していきたいと思っております。

○玉木委員 山本大臣、ぜひリーダーシップを発揮してやっていただきたいと思います。
その上で、きのう山本大臣から、そういった情報提供をやらないように指導するということがありましたけれども、指導しても、法的拘束力がなければいろいろなまた潜脱のスキームをつくり上げていくのではないかなと思うんですが、これはやはり、こういったことも含めて法的規制をかけていく、法的拘束力の網に入れていくということを検討するべきではないですか。山本大臣、どうですか。

○山本(幸)国務大臣 その点は、まさに全省庁が調査をして、その結果を見て、そういうことも必要であるということであれば検討したいと思います。

○玉木委員 総理に伺います。これは悪質な事案だと思いませんか。やはり法的規制、今、山本大臣からありましたけれども、法的な規制の対象にすることも含めて検討すべきだと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 この事案については、先ほど大臣から答弁をさせていただきました。
ですから、一体いつからこういうことが起こっていたかということも重要なんだろう。長い年月であれば、より悪質性も高くなるわけであります。これは最近起こったことなのか、あるいはいわば民主党政権、あるいはその前の自民党政権からずっとやっているのかということであります。
いずれにせよ、今回、監視委員会の働きによってこの事案は明らかになり、そして……(発言する者あり)監視委員会の働きによって明らかになったのは事実じゃないですか。それはそうなんですよ。それはやはり認めていただかないといけないと思いますよ。その上において、今さらに……(発言する者あり)一々反論し、やじをやめようというのは玉木委員もおっしゃっていたことですから、やめていただきたいと思います。
そこで、まさに今御指摘になったような視点も明らかになってきたわけでございますから、そういうことも含めて徹底してやる。この解明をした結果、必要とあれば、さまざまな、我々、できることはやるということは当然、約束しているわけでありますから、その中には今御指摘のあった法規制等も入るわけでありますが、我々としては、できることはやっていく。
しかし、いずれにいたしましても、しっかりと全容を解明していくことが大切であろう、このように思います。