平成28年10月28日 衆議院内閣委員会

平成28年10月28日 衆議院内閣委員会

○木内(均)委員 自由民主党、長野県の木内均です。
まず最初に、山本幸三内閣府特命大臣の長野県出張につきましてお聞きをいたします。
山本大臣におかれましては、十月十六日の日曜日に長野県佐久市のJA長野厚生連佐久総合病院医療センター、基幹医療センター、救急救命センター、南佐久郡川上村の林業総合センターとJAの集荷場、さらには東御市のワイン醸造所をお訪ねいただきました。
現在、政府におかれましては、規制改革推進会議の農業ワーキング・グループにおきまして生産資材及び加工流通構造に関する意見を取りまとめておりますが、これらの視点から、今回の長野出張で特に印象に残ったこと、所感をまずお尋ねいたします。

○山本(幸)国務大臣 十六日、日曜日でしたけれども、長野県出張に参りました。そこでは、健康長寿県と知られております長野県内でも半世紀以上にわたり地域の医療を支えてきた佐久市の佐久総合病院を視察したほか、高原野菜の一大産地として有名な川上村、そしてワイン用ブドウについて六次産業化の取り組みを進める東御市を視察いたしました。
 川上村では、現在のような稼げる農業を実現するまでの経緯をお伺いしたところであります。大変過酷な作物生育条件を逆手にとってレタスなどの高原野菜の栽培を始めて、現在では耕作放棄地がゼロで、むしろ労働力不足によって外国人労働者の活用の拡大を求めるほどにまで成長した稼げる農業を実現していると伺い、みずからの手で地域を興そうとする自助の精神に満ちた取り組みに感銘を受けたところでございます。
 また、東御市では、ワイン用ブドウの栽培から醸造、そして海外も視野に入れた販売まで、農業の六次産業化のモデルともいうべき取り組みを視察いたしました。企業誘致などの点では不利がある傾斜地という土地の特性を生かした、まさにピンチをチャンスに変える取り組みに大いに刺激を受けたところであります。
 一方で、規制改革会議あるいは未来投資会議等で、農業の生産資材、あるいは流通、加工の問題について今検討しているところであります。こうした農業家にとっては、経費は一円でも安く、そして販売価格は一円でも高いということが大変大事なところでありまして、それに資するような提言を今検討中でございます。
 そうした観点から、こうした地域での農業を成長産業とするために、農業をめぐる規制、制度の改革も含めて、意欲ある生産者が元気に活躍できる環境づくりを行うことが大変大事だろうという思いを一層強くして、そうした取り組みにしっかり頑張っていきたいと思っております。

○木内(均)委員 山本大臣におかれましては、本当に慌ただしい、忙しい視察になりました。私の選挙区内なんですけれども、川上村から東御市まで移動時間は一時間半以上かかりますし、そんな強行軍の中で、十七市町村ありますけれども、特に元気に輝いている地域を御視察いただいて、改めて感謝を申し上げます。
なかなか、地方創生の担当大臣もしておりますが、それは特別委員会に譲るといたしまして、規制改革という観点から少しお話をさせていただきたいし、お聞きをいただきたいんです。
大臣に今回御視察をいただきました長野厚生連の佐久総合病院の医療センター、救急救命センター、これは実はつくるのに大変苦労した病院なんです。平成二十六年、二〇一四年の三月一日に新しく開院をしたわけでありますが、当初この土地は工業専用地域だったんですね。病院の建設に関しては限りなく制限がかかる土地を厚生連が取得して、取得後しばらく病院建設というのは前に進みませんでした。
当時、私は県議会議員を務めておりましたけれども、命を守るために法があるんだというような主張を県議会でもさせていただきました。その後、当時の村井仁知事があっせんに入りまして、佐久市長、JA長野厚生連の理事長、知事の三者会談が何度も持たれまして、最終的に佐久市の協力を取りつけました。これはどういうことかといいますと、工業専用地域を準工業専用地域に変更して、佐久病院の医療センター建設をさせていくということにしていったわけですね。
そもそも、工業専用地域でも病院建設というのは可能なんです。やろうと思えばできるんですが、ただ、これには物すごい制約がありまして、なかなか工業専用地域のまま病院を建てるということは難しいのが現実なんですね。もう少し早くこの規制改革の議論が始まっていれば、特区などで対応できたかもしれない事例なんですね。
そういった意味では、こうやって困っているところが恐らく全国にたくさんあると思いますので、規制緩和、規制改革の観点から御指導いただければありがたいと思います。
また、川上村の高原野菜につきましては、今、藤原忠彦村長が全国町村会長も務めておりまして、村長みずからが、年収二千五百万円の村という本も著しました。それだけ元気のある農業地帯なんですが、実は、多くの外国人実習生にこの農業が支えられているというのも事実なんですね。
当然、流通ですとか生産資材の問題もたくさんあることは間違いありません。しかしながら、外国人実習生の問題に関しましては、これから、私自身も川上村やJAの皆さん、農家の皆さんと御相談をさせていただきながら、大臣が担当されております国家戦略特区、こういったものを考慮しながら、よりよい農業の発展に尽くしていきたいというふうに思っています。
衆議院では、今回、外国人労働実習生の法改正が通りまして、これで参議院が通過をしますと、少し、ある分野では緩和をされてくるわけですけれども、やはり農業分野ではまだまだ課題が多いのが実態でありますので、今回の法改正が成ったとしても、農業分野に関しての外国人実習生の働きやすさといいますか、受け入れやすさが変わってきてくれればいいんですが、そこまでは余り期待できないというのが今回の法改正なんです。
大臣には川上村で実態を見ていただきましたし、また、参議院選挙の折には、私ども自民党の小泉進次郎農林部会長にもお越しをいただきまして、夜中の二時、三時に、レタスを収穫している畑に現地調査をしていただきました。
やはり、朝どれ野菜ということで、予冷庫、保冷庫を使わずに、とった野菜をすぐ、東京や中京圏や関西に出荷をしていくということになりますと、夜中に収穫をしているというのが実態なんですね。そういう農家で付加価値を高めているからこそ、ほかの地域と区別化、差別化ができて、高付加価値のレタス、高原野菜を売ることができるということですから、それを担っているのは、多くの皆さんは、今、外国人実習生に頼っているということもありますので、国家戦略特区等々、また御指導いただければありがたいと存じます。
また、最後に御視察をいただきました東御市に関しましては、やはり私が県議会議員を務めておりますときに、田中康夫知事が、長野県産ワインに関しましては、長野県原産地呼称管理制度というものを立ち上げました。田崎真也さんですとか玉村豊男さん、こういった専門家の皆さんの大変厳しい審査を通過したワインに認定マークをつけさせていただいて、付加価値を高めていくということに取り組んでまいりました。
その後の村井仁知事、村井知事も通産官僚でありましたし、また衆議院議員として国家公安委員長も御経験をされたその村井知事も、この原産地呼称管理制度の有効性というものを大いに評価していただいて、続けてまいりましたし、現在の阿部守一知事も、総務省の御出身でありますけれども、こういった長野県産ワイン、これはワインだけじゃなくて、今、焼酎にも日本酒にも米にも広げていっているわけでありますけれども、こういった原産地呼称管理制度の有効性を認めていただいて、推進をして、ようやく定着をしてまいりました。
規制改革というと、どうも規制緩和の方にばかり目が行くんですが、これはある意味で逆ですよね。規制をしていく、縛っていくことによって付加価値を高めていくということをやらせていただいたわけですけれども、おかげさまで、ことし五月の伊勢志摩でのサミット本体、さらには、九月に行われました軽井沢でのG7交通大臣会合でも長野県産のワインを使っていただき、ヨーロッパの首脳の皆さんからも大変高い評価をいただきました。
これも、ある意味では規制改革。規制改革は規制緩和をすればいいというだけじゃなくて、規制を強めることによって付加価値を高めていく、ほかの地域と区別化、差別化をしていくという事例ですので、大臣に今回見ていただきましたし、公務の御都合もありまして、テースティングが本当にちょっとだけで、もっとゆっくり楽しんでいただければよかったわけでありますけれども、こういった規制改革等に関しましても、大臣の御指導を改めてお願い申し上げる次第でございます。
この後は、首都機能の、中枢機能バックアップについてお聞きをしますが、実は、これは担当がないんですね。
災害対策の面からやりますと、災害対策の特別委員会でお聞きをしなければいけなくなってしまうんですが、また、道州制だとか首都機能移転ということになりますと、これを担当する政府の所管がないんですね。そういった意味では、もしお時間がありましたら、これから質問することもお聞きをいただければありがたいと思いますし、忙しければ御退席をなさってくださっても結構ですが。よろしいですか。では、そのまま進めさせていただきます。
それでは、引き続き、東京、首都圏の中枢機能バックアップについてお聞きをいたします。
現在、立法、司法、行政の三権の中枢機能、さらには、経済や情報等の諸機能の中枢は東京に集中をいたしております。さらに、当然、東京は都ですから、皇室もございます。また、外交機関や高等教育機関などの多くも東京、首都圏に集中しています。その結果生じる東京一極集中の弊害、これも多くの識者の皆さんから指摘を受けているところであります。
さて、この東京、首都圏が被災した場合に、東京圏のみならず、日本全体に深刻な影響が出てまいります。
そこで、東京、首都圏の中枢機能に関して、首都直下型地震等が発生した場合にも停止をしない、あるいは即座に復旧できるような防災面での対策が必要になってまいります。また、万が一停止した場合でも、ほかの地域で最低限必要な機能を代替するバックアップの必要性がございますが、現在、首都直下型災害が発生した場合の首都機能の備えにつきまして、国が検討している事項をお尋ねいたします。さらに、バックアップすべき具体的な業務の種類、範囲をお示しいただきたいと思います。

○緒方政府参考人 お答えいたします。
首都地域におきまして大規模な地震が発生した場合、甚大な人的、物的、経済的被害が予想され、また、首都中枢機能の継続性の確保が大きな課題となってまいります。
こういった事態に対処するため、平成二十五年には首都直下地震対策特別措置法が制定、施行されまして、同法に基づき、施策に関する基本的な方針を定めました首都直下地震緊急対策推進基本計画が作成されております。
この計画の中では、今後十年間で達成すべき減災目標と、それを達成するための実現方策といたしまして、住宅などの耐震化や電気に起因する出火の防止を初めとします取り組みを定めたところでございまして、目下、その取り組みを推進しているところでございます。
また、本年の三月には、首都直下地震発生時におきます救急、救助、医療、物資などについての具体的な災害応急対策活動に関する計画を策定いたしました。首都直下地震を想定いたしました各種訓練を通じまして、計画の内容を評価し、定期的に検討、改善していくなど、実効性を高めるための取り組みを進めてまいります。
さらに、平成二十六年三月には、首都直下地震が発生した場合に、首都中枢機能の維持を図り、国民生活と国民経済に及ぼす影響を最小化することを目的としました政府業務継続計画を策定いたしました。この方針のもとに、各府省庁では、首都直下地震発生時に優先的に実施する業務と、これを実施するために必要な執行体制、執務環境などを定める計画を策定しておりまして、現在、その見直し、充実に取り組んでおります。
政府全体におきまして、地方自治体等とも緊密に連携をとりながら、こういった取り組みを鋭意進めていくことによりまして、首都直下地震対策を推進してまいります。
また、議員御指摘の、首都機能が万一停止した場合にも他の地域で最低限必要なバックアップすべき機能といった点でございますが、首都直下地震発生時であっても、政府としても維持すべき必須の機能がございます。こういった業務の種類と範囲ということで、政府業務継続計画におきましては、非常時優先業務といった名称でございますけれども、六つの業務を位置づけております。
具体的には、一つは内閣機能、二つ目に被災地域への対応、三つ目に金融、経済の安定、四つ目に国民の生活基盤の維持、五つ目に防衛及び公共の安全と秩序の維持、六つ目に外交関係の処理、これら六つに該当する業務でございます。