政策レポート

殺処分ゼロ、動物愛護先進国を目指して (2010.2.8)

殺処分ゼロ、動物愛護先進国を目指して
衆議院議員 山本 幸三

 私の今年の大きな課題の一つは、動物愛護管理法の改正作業です。その契機となったのは、永年動物愛護活動に熱心に取り組んでこられた女優の杉本彩さんの切々たる訴えに大きく心を動かされたからです。彼女は、「年間35万頭(犬・猫合計)に及ぶ炭酸ガスによる“殺処分”を何としても止めさせたい。そして、生後間もない子犬や子猫が親から離されペットショップで深夜に至るまで売買されている日本の現状を何とか変えたい。」と強く訴えているのです。こうした願いは、全てのペット愛好家に共通のものでもあるでしょう。

 そこで、私は、どうしたら良い解決方法を見出せるか探るために、今年初めから週に一回、この問題に詳しい方や法律の専門家の方々に私の事務所に集まってもらい、勉強会を行っています。これまでの検討の中で、法律の専門家は、「現在の法体系でも結構厳しい内容になっているのに、それが上手く機能していない。登録制を許可制にするとか罰則を厳しくすることなどは法制上は簡単だが、おそらくそれだけでは実効が上がらないのではないか。」と言っています。  そこで、私から一つの新しいアイデアを提示して、それで上手くいかないだろうかと模索しているところです。まだ、中味は言えませんが、ポイントは、厳しくするというよりも、インセンティブを与えるようなシステムが構築できないだろうかというものです。

 この改正は、議員立法の形でやっていかなければなりませんので、与党民主党の理解と協力が是非とも必要です。このため、先般私は、民主党の議員連盟の会長である城島光力衆議院議員を訪ね、「いずれ超党派で法案作成させて欲しい。」とお願いし、快諾を得たところです。  今後、私なりの素案が出来上がったら、民主党始め他党の方々の意見も集約して、是非とも実効性のある法改正に仕上げていきたいと思っています。日本を動物愛護の面において、欧米諸国に恥じないような国にしていきたいものです。皆様のご協力をどうぞ宜しくお願い申し上げます。